lake side story

冬の幻さ

タイム・マシン/80万年後の世界へ (1960)

The time machine (1960)

 

明らかに怪奇大作戦が影響を受けているのが分かり、それだけで観た甲斐があった。冒頭の時計がたくさん出てくるシーンも、時計の音が響く主人公の部屋のシーンも、「恐怖の電話」の小川時計店に思いを馳せながらみた。

BGMの雰囲気もこれを元ネタにしてるように感じた。主人公が部屋で1人でいる時の音楽が特にそうで、「かまいたち」なんかでよくつかわれてるホヨンホヨンしたやつに似てる。

建物とかマグマとか、ミニチュア特撮も良かった。前半の主人公の家の周りで話が展開していく演出が面白い。マネキンは耐久性高すぎだけども。

 

後半の展開は抜けてるという意味での味わい深さはあるけど、ずっと微妙だったなあ。イーロイが白人ブロンドばっかなのはまあ目を瞑るにしても、なんで支配する側の地底人の方が上半身裸に腰蓑で未開拓な雰囲気なんだ(憎めないが)。

あとウィーナは時代的にしょうがないにしても、他の同時代の特撮の女性キャラと比べても特に意思が弱くて主人公に都合の良い雰囲気なのがキツかった。男性のサブキャラでもたまにいるけど、主人公の引き立て役要素が強すぎるキャラクターってみてて苦しくなってしまう。主人公くらいマイペースに楽しく生きてくれ〜。